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映画についてのいろいろな話。

早くこいつを食ってくれええ「リトル・モンスターズ」

 

 

※ネタバレがあります

 

予告編

 

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あらすじ

「アス」「ブラックパンサー」のルピタ・ニョンゴ主演によるゾンビコメディ。冴えないミュージシャンのデヴィッドは、恋人に浮気されて姉の家に転がり込む。甥が通う幼稚園の先生キャロラインに一目ぼれした彼は、自ら志願して甥の遠足に同行することに。遠足中、子ども向けテレビ番組の司会者テディ・マクギルに遭遇し、子どもたちは大喜び。そんな彼らの前に、突如としてゾンビが現れ……。共演に「アナと雪の女王」シリーズでオラフの声を務めるジョシュ・ギャッド、「エイリアン コヴェナント」のアレクサンダー・イングランドヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2020」上映作品。(映画.comより引用)

 

感想

 

まず、上記のあらすじは間違っている。デヴィッドは恋人に浮気されたのが原因で姉の家に転がり込んだのではなく、恋人と喧嘩になって姉の家に転がり込み、その後部屋に戻って恋人の浮気現場を目撃するのである――恋人を懐柔する道具にしようとたたき起こして連れてきた幼い甥っ子と一緒に。

最初の三十分間くらい、デヴィッドはこんな感じである。甥っ子のアレルギーを「ただの好き嫌いだろ」(なんという邪悪な言葉だろうか)と言い、甥っ子の幼稚園の先生が美人だったのでひとめぼれし、彼女が写っている幼稚園の集合写真を見ながら××をする(なんかもう文字に起こしたくもないので伏字である)など、お前には人の心があるのか? と疑いたくなるような振る舞いの連続で、もはや気持ち悪くなるレベルであり、筆者はすっかりこの主人公が嫌いになって、出でよゾンビ! とっととこいつを喰ってくれえ! という気持ちになった。

で、ゾンビが出てきたら改心して活躍するのかなあ(それより喰われてくれ)と思っていたら、それほどデヴィッドは役に立たない(やったね)。最後少し役に立ったが、あれはどちらかといえば甥っ子君の手柄である。しかしそれでもデヴィッドがマシな人間に見えるようになるのは、デヴィッドに輪をかけてクズもクズなジョシュ・ギャッドがはじけたクズっぷりを見せてくれるからで、特に自業自得でしかない退場シーンはストレスが解消された。いいモツであった。

人が喰われる場面はそれほど多くはないが、ゾンビのメイクには力が入っていて、画面に映るとけっこう怖い。そして何より数が多いのがいい。ルピタ・ニョンゴがシャベルで無双するシーンはもっと見せてくれてもいいのよ。

 

ちなみに

 

作中でウクレレを弾きながらテイラー・スウィフトのShake it offを歌っているルピタ・ニョンゴだが、そもそもニョンゴがこの映画に惹かれた理由の一つがShake it offが使用されていることだったとのこと。ニョンゴはこの歌が大好きだそう。曲を使用する権利がなかなか取れなかったので、仕事が厳しくて落ち込んでいる時、親友がこの歌をスマホで流し、ベッドルームで二人して踊ったというエピソードをテイラー・スウィフトその人に書いて頼んだところ、使えるようになったそうだ。

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