映画を観る準備はできている。

映画についてのいろいろな話。

ケッ作なのは邦題だけだぜ!「呪い襲い殺す」

 

※ネタバレがあります。

 

予告編

www.youtube.com

 

 

 

あらすじ

欧米版こっくりさんとも言える降霊術の占いボードゲームウィジャボード」を題材にしたオカルトホラー。女子高生のレーンは友人デビーの突然の死に疑問を抱き、友人たちを誘ってウィジャボードで彼女の霊を呼び出そうとする。ところが、古い亡霊ボードに眠っていた邪悪な力を呼び起こしてしまったことから思いがけない事態に陥ってしまう。主演は「シグナル」のオリビア・クック。共演に「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 魔の海」のダグラス・スミス。「トランスフォーマー」シリーズのマイケル・ベイと「パラノーマル・アクティビティ」シリーズのジェイソン・ブラムが共同プロデュースを手がけ、「ブギーマン」「ポゼッション」などの脚本に参加したスタイルズ・ホワイトが初メガホンをとった。(映画.comより引用)

 

感想

 原題は”Ouija”。あの西洋版こっくりさんのような、霊魂と交流するゲームをする時に使う、アルファベットや”Yes””No”が書いてあるボード、と言えば、映画などで見たことのある人もいるのではないだろうか。あのボードをOuija(ウィジャ)といい、この映画はその名のとおり、浅はかにウィジャで遊んで霊魂を呼び出してしまった高校生が霊に殺されたり、殺されないように頑張ったりする映画である。

この映画、どこが凄いかと言うと、邦題が凄い。この映画に「呪い襲い殺す」という邦題をつけた人、その発想は” The Evil Dead”→「死霊のはらわた」、”The Texas Chain Saw Massacre”→「悪魔のいけにえ」を考えた人の高みに達しているのではないだろうか(ほめ過ぎかもしれぬ)。ぶっちゃけた話、ケッ作なのは賛否両論のこの邦題のみである。筆者は最近「疲れてるのでバッドなホラー映画からしか得られない栄養素を摂取したい」サイクルになっているが、この映画のおかげで「もう…バッドなホラー映画はいい…もうたくさんです…」な気持ちになり、そのサイクルからも抜け出せそうだ。バッドなホラー映画評を書く時毎回言っているような気がするのだが、監督です…監督が問題なのです…お願い、もっと愛をもって印象的なキルシーンを見せて! 明日になれば忘れてるような腑抜けたのは要らんのです! ジャンプスケアもいいよ! どんどんやって! われわれびくっとしたいのよ! ホラー映画ファンってそういう生きものなの! たとえば「オーメン」の荘厳な雰囲気漂うキルシーン、最高じゃないですか。今でもはっきり思い出せるじゃないですか。「ヘレディタリー 継承」のあのシーンとかあのシーンとかも最高に最悪で記憶に焼き付いちゃってるじゃないですか。本作にはそういう、「本気で怖いシーンを撮ってやろう」という気概がないんですよ。キルシーンも死んでんだか死んでないんだかわからないようなやつがあったり、死体さえ映らなかったり、ただただインパクトに欠けたり、ダメダメなやつばっかりなんです。一番面白いのは「呪い襲い殺す」という邦題、ただそれだけ。これもまた残念ながらそういうバッドなホラー映画なのでした。

 

ちなみに

・このようにバッドなホラー映画である本作だが、理解できないことに興行収入は決して悪くなく、なんと米国では初登場一位で、世界興収は一億ドルを超えている。

 

www.boxofficemojo.com

 

 

・↑このように興行成績が悪くなかったため、プリクエルとして” Ouija: Origin of Evil”が作られた。ぶっちゃけ「サイレンス」などホラー映画を撮り続けているマイク・フラナガンが監督したこちらのほうが世間の評判はいい。

 これが予告編だよ!ちなみに邦題は「ウィジャ ビギニング 〜呪い襲い殺す〜」だよ!そこは「呪い襲い殺しはじめる」とかにしようぜ!

 

www.youtube.com