映画を観る準備はできている。

映画についてのいろいろな話。

トランス差別に声を上げた人たちのまとめ

 

1.TransDayOfVisibility に公開されたオープンレター

TransDayOfVisibility に公開されたオープンレターで、400人を超えるフェミニストがトランスの人々に対する差別を終わらせようと呼びかけている。

 

www.glaad.org「私たちは明確に、力強く、トランスジェンダー女性は女性であり、トランスジェンダーの少女は少女であると受け入れます。そして女性の経験の多様性を尊重することは、フェミニスト大義にとって強さとなり、損失にはならないと信じます。わたしたち全員が同じアクセス、同じ自由、同じ機会に値します。私たちは教育、雇用、ヘルスケア、住宅、レクリエーション、公共施設への平等なアクセスに値します。そして私たちは各人の身体の自由裁量権と自己決断を尊ばねばなりません。」

「私たちはみな、立法者や、分断と憎しみの名のもとにフェミニストというラベルを簒奪した人々によって、トランスの女性や少女たちに課せられた不必要かつ非倫理的な障害と戦わねばなりません。私たちのフェミニズムは、未来の世代にドアを開けておけるよう、悪びれることなく包括的でなくてはならないのです」

このオープンレターには実にいろいろな人が署名している。全員の名前が上のリンクから確認できる。私にわかる名前をいくつかあげてみよう。

アリシア・ガーザ/アリソン・ブリーアリッサ・ミラノアンバー・タンブリンアメリカ・フェレーラ/エイミー・シューマー/アナ・ウィンター/アシュレイ・ジャッド/ベラ・ハディッド/ブリー・ラーソン/カーラ・デルヴィーニュ/チェルシークリントンクリスティーナ・リッチ/コビー・スマルダーズコンスタンス・ウー/シンシア・エリヴォ/エリオット・フレッチャー/エミリア・クラークエヴァ・ロンゴリア/ガブリエル・ユニオン/グロリア・スタイネムハル・ベリージャネール・モネイジェニファー・ビールス/ジェニー・スレイト/ジュリアン・ムーア/ローレン・グロフ/ラヴァーン・コックス/レナ・ダナム/リサ・エデルシュタイン/ミーガン・ラピノー/Mj ロドリゲス/マンロー・バーグドルフ/ナターシャ・リオンラケル・ウィリス/レベッカ・ファーガソンリース・ウィザースプーンレジーナ・キング/ロージー・ペレス/ルース・ネッガ/サラ・ポールソン/セレーナ・ゴメス/ションダ・ライムズ/トレース・リセッテ/ワンダ・サイクス

 

2.「女性に対する暴力撤廃の国際デー」に寄せられたメッセージ

オリヴィア・コールマンフェミニストたちが「女性に対する暴力撤廃の国際デー」に寄せたメッセージが、トランス女性への暴力を強く非難している。

 

www.pinknews.co.uk「女性、そして少女への暴力に終止符を打つことは、共に取り組むシスターフッドが全力を発揮してはじめて可能になると私たちは固く信じています――だから私たちのフェミニズムはあらゆる女性に対するあらゆる暴力に反対します。
今日という日にトランスの姉妹たちへ。私達はあなたたちと共にあります。

トランス女性に対して敵対的で、下品で、嘲るような言葉を用い、彼女たちの身体を卑しめ、彼女たちが自分でそうだと言っている存在であると受け入れることを拒む人たちは、差別的な格差を作り出し、トランス女性やトランスの少女の人間性を奪い、そのために彼女たちへの偏見と暴力を正当化するカルチャーの一因となっているのです。
多くは名声、富、権力の高みにいるそうした人たちは、決して私たちの代弁者ではありません」

 

3.イギリスの労働党からのメッセージ

 

「トランスの権利は人権であり、あなたがたの戦いは私たちの戦いでもあります」

「誰もが真の自分でいることが可能であるべきです」
「誰もが自分自身であるがために自分を愛し、愛されることが可能であるべきです」

 

4.カナダと米国の文学界の人々による署名

docs.google.comトランスとノンバイナリーの人々への連帯を示すため、カナダと米国の文学界の人々が署名。スティーヴン・キングニール・ゲイマン、ジョン・グリーン、アンジー・トーマス、N.K.ジェミシン、ロクサーヌ・ゲイの名前も。その数は1800を超える。邦訳があってある程度名前が知られている人を何人か他にも挙げてみよう。

「エヴリデイ」のデイヴィッド・レヴィサン、「さよなら、シリアルキラー」のバリー・ライガ、「彼女の体とその他の断片」のカルメン・マリア・マチャド、「スパイダーウィック家の謎」のホリー・ブラック、「シャドウハンター」のカサンドラ・クレア、「イフ・アイ・ステイ」のゲイル・フォアマン、「ジョージと秘密のメリッサ」のアレックス・ジーノ、「運命と復讐」のローレン・グロフ、「ホーンズ」のジョー・ヒル、「スペシャリストの帽子」のケリー・リンク、、「私の中のあなた」のジョディ・ピコー、「説教したがる男たち」のレベッカ・ソルニット、「アナイアレイション」のジェフ・ヴァンダミア、「Everything,Everything 」のニコラ・ユン。

 

5.イギリス・アイルランドの作家・編集者によるメッセ―ジ

www.thesecondshelf.comイギリス・アイルランドの200人以上の作家や編集者が署名したメッセ―ジ。ジャネット・ウィンターソン、ジョアン・ハリス、パトリック・ネスらが参加している。

「これはトランスとノンバイナリーのコミュニティへの愛と連帯のメッセージです」

「私達はあなた達を支持し、あなた達の声を聞き、あなた達を見て、受け入れ、愛しています。あなた達がいるから世界はよりよいものになっているのです」

 

セルフID制についてのまとめ

マサチューセッツで2016年、公共施設へのアクセスを含むトランスの人々への差別を禁止する法案が可決。その後公共スペースでの性犯罪を調査した結果、「セルフID制を悪用した性犯罪が増える」は事実無根と判明。

www.pinknews.co.uk

「研究者たちは2016年に法案が導入される以前の最短2年間と法案可決後の期間のデータを分析し、マサチューセッツ内でトランスを受け入れる政策を実施した地域とそうでなかった地域の犯罪発生率を比較した。」

研究は公共のトイレ、ロッカー室、更衣室における暴行、性犯罪、のぞき行為に関連するする刑事事件報告についての公式記録を調査してこれらの場所の安全性とプライバシー侵害を評価した。調査結果が示したのは法案可決後、これらの報告は減少したということだった。

「この研究で判明したのはこのような法案の可決はこれらの場所での刑事事件の件数や頻度に関連がないということだ」

 

また、同じく、いわゆる「セルフID制」が採用された国々についてはこちら↓

t.co

「トランスの人々がセルフIDを許された時何が起きるか知りたければ、アイスランドポルトガル、マルタ、ノルウェーデンマーク、ベルギーに行けばいい」 「女性限定スペースでの襲撃増加はこれらのどの国でも報告されていない。男性がトランスを装って更衣室やトイレに忍び込む傾向もないようだ」

トランス/ノンバイナリーの若者の性別スペースの使用について

ジェンダーアイデンティティーに一致するトイレやロッカー室へのアクセスが制限された時、トランスやジェンダー・ノンバイナリーの生徒は、性犯罪の加害者になるよりむしろ被害者になりやすいという新研究の記事。

edition.cnn.com

トランスジェンダー及びジェンダーノンバイナリー-性同一性が伝統的な男性・女性の埒外にある人々-であるアメリカの十代の若者は、学校が彼らの性同一性と一致するトイレやロッカー室へのアクセスを拒んだ場合、性犯罪の被害に遭うリスクが高まると新たな研究が明らかにした。研究者たちは米国の13歳から17歳の子どもを対象にした匿名のウェブベースの調査、LGBTQ ティーン・スタディの3673人の若者のデータを分析した。教師や職員から学校で自分の性同一性と一致するトイレやロッカー室を使ってはいけないと言われたと報告した生徒たちは「アクセスが制限されている」と分類された。 スタディー中ほぼ4人に1人、つまり25.9%が過去12か月で性被害に遭っていた。トイレやロッカー室へのアクセス制限の対象となったトランスジェンダージェンダーノンバイナリーの若者では性被害に遭う確率がいっそう高く、36%だった。トランスではない-つまり誕生時に割り振られた性別とジェンダーアイデンティティーが一致している-米国の十代の若者が性被害に遭う確率は、少女で15%、少年で4%」

 

「研究は、(トイレやロッカー室へのアクセスの)制限そのものが性犯罪を引き起こしているかではなく、関連があることを証明するに留まる」 「トイレの使用制限は仲間の子供たちに、ジェンダー・マイノリティであるその子の立場を気づかせる」「そして彼らを虐待の犠牲者になりやすくするのだ」

「ハリー・ポッター」/「ファンタスティック・ビースト」の出演俳優によるトランスジェンダーの人々をサポートする言葉まとめ

やあみんな!いつもは主にホラー映画の感想をマイペースに投稿しているherve_guibertだよ!なんかTwitterができなくなるかも…という不穏なニュースが流れてきたんで、残ってほしい情報をブログ記事として残すことにしたよ!

残ってほしい情報は主にトランス差別に関するいろいろな人の言葉です。ではさっそくいってみよう。

 

第一弾は、ハリー・ポッター」及び「ファンタスティック・ビースト」の映画の出演俳優が、トランスジェンダーの人々をサポートした言葉です。

 

1.エマ・ワトソン


「トランスの人々は自分でそうだと言っている存在であり、常に疑われたり、あなたたちは自分でそうだと言っている存在ではないと言われることなしに生きるに値します」

「私のトランスのフォロワーたちに知ってほしいのは、私が、そして世界中のあまりに多くの人々が、あなたを見て、敬意を持ち、あなたがあなたであるために、あなたを愛しているということ」

 

2.ダニエル・ラドクリフ

LGBTQの若者の支援団体、The Trevor Projectに貢献してきたダニエル・ラドクリフはこう語った。 「(ローリングの)本を読んだ体験が損なわれた、傷つけられたと感じているすべての人へ。僕はこれらのコメントがあなたたちに苦痛を与えたことを非常に残念に思います。僕が本当に願うのは、これらの物語の中であなたたちにとって価値のあったものを、あなたたちがまるごと失ってしまわない事です。もしこれらの本があなたに、愛とは宇宙で最も強い力であり、何ものをも乗り越えることができるのだと教えたのなら。力とは多様性の中に見出され、純粋なものを押しつける考えが傷つきやすい集団の迫害に通じると教えたなら。もしあなたが特定の登場人物をトランス、ノンバイナリー、ジェンダーフルイドであると、あるいはゲイ、バイセクシュアルであると信じるなら。もしあなたがこれらの物語の中にあなたを共感させるものを見出し、それが人生のいかなる時にもあなたを助けてくれたなら―もしそうなら、それはあなたとあなたの読む本の間にあるもので、神聖なもの。僕の意見では何ものもそれに触れることはできない。それが意味するのは、それがあなたにとって意味することで、これらの(ローリングの)コメントがそれを汚しすぎないようにと願っています。

www.thetrevorproject.org

 

3.ルパート・グリント

これはロン・ウィーズリールパート・グリントの声明を報じたもの。 「僕は断固としてトランス・コミュニティを支持します」 「トランス女性は女性です。トランス男性は男性です。僕らはみな愛と共に、非難を受けることなく、生きる権利を有するべきです」

t.co

 

4.エディ・レッドメイン

こちらは「ファンスタスティック・ビースト」のエディ・レッドメインのコメント。 「僕はジョーのコメントに反対です。(中略)僕は決して(トランスの)コミュニティの代わりに語りたくはありませんが、親愛なるトランスジェンダーの友人たち、同僚たちが自分のアイデンティティを常に疑問視され、それが頻繁に暴力や虐待をもたらすことにうんざりしているのは知っています」

variety.com

5.イヴァナ・リンチ

こちらはルーナ・ラブグッド役のイヴァナ・リンチの言葉。 「私の想像では、トランスであって、自分を受け入れ、愛することを学ぶだけで十分大変で、だから私たちは社会としてその苦しみを増すべきじゃない。自分が溶け込んでいない、自分自身であるために受け入れられないと感じるのは人間が体験できる中で最悪で、最も孤独な感情で、私はトランス女性やトランス男性をこれ以上隅に追いやるのに手を貸したりはしません」

 

www.independent.co.uk

6.ケイティ・ラング

チョウ・チャン役、ケイティ・ラングは、そもそもローリングによるマイノリティの描き方が問題であるという論争が再燃した時に論点の一つに挙げられた。彼女の見事な(という他ない)ツイートがこちら。 「チョウ・チャンに関する私の考えが知りたい?オーケー、こうだよ…(スレッド)」

7.ノーマ・ドゥメズウェニ

舞台でハーマイオニーを演じたノーマ・ドゥメズウェニは著名なトランス女性の名を列挙し、こうコメント。 「私は自分を尊敬するように、私の人生におけるトランスの友人たちを尊敬する。私は彼女たちの抹消ではなく、生きた経験に従う。そしてそれは女性であるということ!」

https://www.buzzfeed.com/eleanorbate/harry-potter-katie-leung-jk-rowling-anti-trans-response

 

どれも、ローリングにダメージを与えられた人々の側に立った言葉だと思う。「ハリー・ポッター」のファンの中には、トランスの人々もいた。どうかそれを忘れないでほしい。

 

 

ゾンビ映画はこうじゃないと。「YUMMY ヤミー」

※ネタバレがあります。

※本編に短いですが性加害描写あり。

 

予告編

日本版予告編があるのだが、かなり映画本編を見せてしまっているので貼りません。

 

あらすじ

 減胸手術を受けるアリソンは、付き添いの恋人ミカエル、美にこだわりを持つ母と共に美容整形で多大な人気を誇る病院に向かう。しかし思わぬことがきっかけで病院はゾンビの巣窟になってしまうのであった。

 

感想

 最近バッドなホラー映画ばっかり観ていたのだが、これはいいです。テイストとしてはホラーコメディなのですが、いろいろ印象に残る痛そうなシーンをやってくれていて、ホラー映画ファンとしては「いいぞいいぞ!もっとやれ!」と応援したくなるところ。ゾンビウイルスが全身に回らないよう、噛まれた腕を切って!切ってええー!とやってるところに斧の刃の部分がすっぽぬけてしまい、「切るもの!なんか切るものおお!」と探し回った挙句××に頼るシーンなど、いいですね。意味なく裸のシーン入れるな…と思ったら、それは伏線で、真に監督がやりたかったのは××が酷い目に遭うところだったのさ、というシーンもあるのですが、しかし××(ええ、ホラー映画の中で酷い目に遭うことが多い××です。ちょっと伏字でないと書けないです)が××であるがゆえにぼかしが入り、それもペンで適当にぐるぐるっと線を書いたようなぼかしで、要するにうっかり「ぎゃー!」な目に遭った××がその後更に悲惨な目に遭いぼとっと落ちる、その一連の「ぎゃー!」を我々はらくがきのようなぼかし入りでしか見ることができない、それが不満と言えば不満でしょうか。いえ××自体はどちらかと言えば見たくないのですが、見えていたらもっと笑えたと思うのです(笑うんかい)。

 それから特筆すべきは恋人ミカエルがまーどんくさいやつなんですね。血液恐怖症(!)でことあるごとにゲロを吐き、ゾンビに襲われて振り上げた棒が電線?に触れ感電して気絶したり、「いやそこはお前が代わってやれよ」ってところでも彼女のアリソンにまあひでーことをやらせてしまうし、よくよく考えたらすべての元凶はこいつなんですよ。唯一役に立ったのは眼鏡を割ってざりざりしたところ、あそこだけなんです。果たしてアリソンとミカエル、この二人は最後まで生き残れるのか…ちなみにこのエンディング、私は大好きです。やっぱゾンビ映画はこうじゃないとね!

ケッ作なのは邦題だけだぜ!「呪い襲い殺す」

 

※ネタバレがあります。

 

予告編

www.youtube.com

 

 

 

あらすじ

欧米版こっくりさんとも言える降霊術の占いボードゲームウィジャボード」を題材にしたオカルトホラー。女子高生のレーンは友人デビーの突然の死に疑問を抱き、友人たちを誘ってウィジャボードで彼女の霊を呼び出そうとする。ところが、古い亡霊ボードに眠っていた邪悪な力を呼び起こしてしまったことから思いがけない事態に陥ってしまう。主演は「シグナル」のオリビア・クック。共演に「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 魔の海」のダグラス・スミス。「トランスフォーマー」シリーズのマイケル・ベイと「パラノーマル・アクティビティ」シリーズのジェイソン・ブラムが共同プロデュースを手がけ、「ブギーマン」「ポゼッション」などの脚本に参加したスタイルズ・ホワイトが初メガホンをとった。(映画.comより引用)

 

感想

 原題は”Ouija”。あの西洋版こっくりさんのような、霊魂と交流するゲームをする時に使う、アルファベットや”Yes””No”が書いてあるボード、と言えば、映画などで見たことのある人もいるのではないだろうか。あのボードをOuija(ウィジャ)といい、この映画はその名のとおり、浅はかにウィジャで遊んで霊魂を呼び出してしまった高校生が霊に殺されたり、殺されないように頑張ったりする映画である。

この映画、どこが凄いかと言うと、邦題が凄い。この映画に「呪い襲い殺す」という邦題をつけた人、その発想は” The Evil Dead”→「死霊のはらわた」、”The Texas Chain Saw Massacre”→「悪魔のいけにえ」を考えた人の高みに達しているのではないだろうか(ほめ過ぎかもしれぬ)。ぶっちゃけた話、ケッ作なのは賛否両論のこの邦題のみである。筆者は最近「疲れてるのでバッドなホラー映画からしか得られない栄養素を摂取したい」サイクルになっているが、この映画のおかげで「もう…バッドなホラー映画はいい…もうたくさんです…」な気持ちになり、そのサイクルからも抜け出せそうだ。バッドなホラー映画評を書く時毎回言っているような気がするのだが、監督です…監督が問題なのです…お願い、もっと愛をもって印象的なキルシーンを見せて! 明日になれば忘れてるような腑抜けたのは要らんのです! ジャンプスケアもいいよ! どんどんやって! われわれびくっとしたいのよ! ホラー映画ファンってそういう生きものなの! たとえば「オーメン」の荘厳な雰囲気漂うキルシーン、最高じゃないですか。今でもはっきり思い出せるじゃないですか。「ヘレディタリー 継承」のあのシーンとかあのシーンとかも最高に最悪で記憶に焼き付いちゃってるじゃないですか。本作にはそういう、「本気で怖いシーンを撮ってやろう」という気概がないんですよ。キルシーンも死んでんだか死んでないんだかわからないようなやつがあったり、死体さえ映らなかったり、ただただインパクトに欠けたり、ダメダメなやつばっかりなんです。一番面白いのは「呪い襲い殺す」という邦題、ただそれだけ。これもまた残念ながらそういうバッドなホラー映画なのでした。

 

ちなみに

・このようにバッドなホラー映画である本作だが、理解できないことに興行収入は決して悪くなく、なんと米国では初登場一位で、世界興収は一億ドルを超えている。

 

www.boxofficemojo.com

 

 

・↑このように興行成績が悪くなかったため、プリクエルとして” Ouija: Origin of Evil”が作られた。ぶっちゃけ「サイレンス」などホラー映画を撮り続けているマイク・フラナガンが監督したこちらのほうが世間の評判はいい。

 これが予告編だよ!ちなみに邦題は「ウィジャ ビギニング 〜呪い襲い殺す〜」だよ!そこは「呪い襲い殺しはじめる」とかにしようぜ!

 

www.youtube.com

 

人<サメ<姉妹!「海底47m古代マヤの死の迷宮」

※ネタバレがあります。

 

予告編

www.youtube.com

 

 

あらすじ

 

海に沈んだ檻の中で人喰いサメの恐怖と対峙する姉妹の姿を描いた海洋パニックスリラー「海底47m」続編。前作と同じく姉妹がサメと戦います。

 

感想

 クレジットの最後の方で、テロップが流れます。「本作の撮影でサメは傷つけられていません」「サメに殺される人は年間10人に満たないが、人はサメを年1億匹殺している」みたいなやつです。ここで私は思いました。「ヨハネス・ロバーツ(監督ね)、おぬしさては…人間よりもサメが…好きだな…?」

 まあパニック映画の定石ですが、本作の主人公グループは本来の予定を変更して誰にも告げずに「秘密の名所」に出かけ、よしゃあいいのにたまたまそこにあったダイビング用具を使って水中にあるマヤの遺跡を見に行きます。そしてよしゃあいいのに珍しい魚に手を伸ばして威嚇され驚いた隙に石柱を倒してしまい、はるか昔の文明を今に伝える貴重な遺物を破壊してしまうのです。ああなんと愚かな人間たち。そしてヨハネス・ロバーツにとっては愚かな人間<サメなので、以降主人公グループはサメに狙われることになります。浅はかにも遺跡の場所を主人公グループのひとりに教えたヤツがその報いを受けるかのようにバックリいかれてしまうのを皮切りに、次々と餌食になっていく愚かな人間たち! 中にはあの人とかあの人とかたいして悪いことなどしていない人もいるような気がしますが、まあ細かいことはいいのです。ヨハネス・ロバーツにとっては人間<サメなので。

 しかしヨハネス・ロバーツにはサメの他にもう一つ好きなものがありました。そうです。姉妹です。

 最初「海底47m古代マヤの死の迷宮」というタイトルを聞いた時は「あーまたちょっとヒットしたからなんかサメが出てる映画にそれっぽい副題つけてシリーズっぽくしたなんちゃって続編なんだなー」と思ったものですが、驚くなかれ、本作は実は「海底47m」の正式な続編であり、英題は第一作の“47 meters down”に対して本作は” 47 Meters Down: Uncaged”です。そして更に驚くことには、本作の何が” 47 Meters Down”なのかはさっぱり説明されないのです。水中にある遺跡が海底47mにあるんじゃない?と思ったそこのあなた、気持ちはわかります。気持ちはわかるのですがそんな設定はないのです。それなのに前作と本作がなぜシリーズなのか? そう、キーワードは「サメ」と「姉妹」です。このシリーズに共通のフォーマット、それはサメとの戦いを通して描かれる姉妹の絆なのです。いじめっ子にプールに突き落とされてもやり返すこともできなかったミアがサメとの戦いを経てサメをぶっ刺して退散させる強さを獲得して姉を助ける姿、それが監督が描きたかったものなのです。人間<サメ<姉妹という個性を持った監督、それがヨハネス・ロバーツなのです。

 

ちなみに

 

 ・ミアの父親役、どこかで見たなーと思ったら「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング」のイアン役、ジョン・コーベットですね。なるほど。

 

 ・いつも映画.comからあらすじを引用しているが、キャストをやたら「○○の娘」みたいに呼んでいるので今回はやめました。私はそういう時は「××の父親は誰々である」と書くことにしているので…