※ネタバレがあります。
予告編
日本版はちょっと見せすぎ…と思うので英語版を貼ります。
あらすじ
一軒家で暮らすクロエは子どもの時から車いす生活を送っている。クロエのため料理をし、勉強を教え、体のケアをするのは母のダイアンだ。固いきずなで結ばれたふたりだったが、大学に進学し自立した生活を送りたいと考えるようになったクロエは、衝撃的な真実を知ることになる。
いつもは映画.comにお世話になっているあらすじですが、こちらもちょっと先までばらしすぎじゃないかなあ?と思うので自分で書きました。
感想
とにかくサラ・ポールソンがすごい。この母親がなぜこんなことをしてしまったのか、真相が明かされた時、怖いし恐ろしいことをしてしまってるんだけど、でも悲しい人だということがわかるのです。怖いんだけど。やってることは本当にひどいんだけど。同情したらあかんのだけど。
そしてそのサラ・ポールソンに対抗してどうにか真相を解き明かそうとする娘・クロエ役のキーラ・アレンがまた、いいのです。この子は機械いじりとかが好きなんですね。その知識を活かして窓を割るところとか、「えっあれをこうしてああしたらああなるんだ??」と科学系のことはよくわからん私からすればびっくりでしたが、この子が賢い子だというのがよくわかる。ホラー映画を観ていて「どーしてここでそうするかな~」という、あまりにも考えなしで浅はかな行動をとる人がいたらストレスがたまるものですが、逆に賢い行動をとる人が出てきたらうれしくなってしまうわけですよ。クロエは事態をどうにかするために完ぺきに賢い行動をとるんです。「どーしてここでそうするかな~」がない。もうまるでない。人生でほとんどの時間を一緒に過ごしてきて、ほぼ一日中一緒にいる人を出し抜かなくてはならない。そんなかなり難易度の高い問題を、クロエがいかにクリアしようとするのか。どうかはらはらしながら見守ってほしいです。
しかーし! 私この結末はちょっと好きじゃないな。これ結局は「勝利」じゃないと思うんですよ。とらわれたままじゃん。もうこんなとこに来るのやめて後ろ暗いところのない人生を送ろうよ。それがこの場合「勝ち」だと思うよ。
ちなみに
・クロエ役を演じるキーラ・アレンは実際に普段から車いすを使っている。制作陣は初めからクロエ役に車いすユーザーの俳優をキャスティングするつもりでいたという。
キーラのインタビューはこちらで読むことができる。
これによるとメジャーのスリラー映画で車いすユーザーが出演するのは一九四八年の“The Sign of the Ram”以来だという。この映画に出演しているスーザン・ピータースはアカデミー賞候補になったこともある俳優であり、事故により車いす生活となった。
テレビ映画まで含めれば、一九九八年のヒッチコックの名作「裏窓」のリメイクには落馬事故により首から下が麻痺したクリストファー・リーヴが出演している。
予告編はこちら。英語版です。